11月に入ってくると、少しずつ街にクリスマスツリーなども出始め、クリスマスイブや当日は家族と祝う他にカップルや友人とのデートの機会となることも多いのが日本のクリスマス。
デパートやスーパーマーケットでは特別なクリスマスケーキなどが販売され、クリスマスイルミネーションが街を彩ります。
クリスマスは世界中で広く祝われるイベントですが、各国や地域での祝い方や伝統は異なる場合があります。
ここでは、アメリカ・イギリス・フランス・ドイツを例に、この4つの国々でのクリスマスの祝い方、お菓子、独自の習慣についてなど、ご紹介していきます。
−−Contents−−
アメリカのクリスマス
アメリカでは、クリスマスは家族や友人と過ごす大切なイベント。12月25日にプレゼントを交換し、豪華な食事を楽しむのが一般的です。
また、クリスマス・イブには教会でミッドナイト・ミサが行われたりもします。
お菓子としては、ジンジャーブレッドクッキーやフルーツケーキ。飲み物では牛乳やクリーム、砂糖、卵で作られる「エッグノッグ(eggnog)」などが人気。
アメリカのクリスマスは、家族や友人との絆を大切にし、温かな雰囲気で祝われる重要なイベントになります。
クリスマスツリーと飾りつけ
アメリカの家庭では、クリスマスツリーが重要なシンボルとなります。通常は12月初めに飾られ、家族で一緒に飾りつけを行います。ボール飾りやキラキラした飾り、イルミネーションなどが使われます。
クリスマス・イヴ
12月24日の夜、クリスマス・イヴ(Christmas Eve)には、家族が集まって特別な夕食を楽しむ習慣があります。
ローストターキーやクリスマスハム、ローストビーフが人気のメニューです。
プレゼント交換
25日の朝、家族や友人とプレゼント交換を行います。
プレゼントはクリスマスツリーの下に置かれ、朝になると開けられます。この瞬間を子供たちは特に楽しみにします。
キャロリング
クリスマスのシーズンになると、人々が街中でキャロルを歌います。特に子供たちは近隣を回って歌いに行くことがあります。
クリスマスの映画やショー
アメリカでは、クリスマスに関連した映画やテレビ番組が放送され、家族で一緒に視聴する習慣があります。例えば、「クリスマス・キャロル」や「ホーム・アローン」などが人気!
特別なお菓子
ジンジャーブレッドクッキーやエッグノッグ、フルーツケーキなど、特別なクリスマスのお菓子が楽しまれます。
クリスマスライトとディスプレイ
アメリカの家々や商業施設は、クリスマスのシーズンになると華やかに飾られ、美しいクリスマスライトのディスプレイが行われます。特に有名な場所では観光客が訪れることもあります。
イギリスのクリスマス
イギリスでは、クリスマスプディングと呼ばれる特別なプディングがあります。これはドライフルーツ、ナッツ、スパイスを練り合わせたもので、クリスマスの食卓に欠かせません。また、クリスマスクラッカーと呼ばれるおもちゃが入った紙管を割る習慣もあります。
12月24日のクリスマス・イブには、教会でキャロル・サービスが行われ、家族で集まって過ごすのが一般的です。
イギリスのクリスマスは、豊かな伝統や特色ある習慣で知られています。イギリスのクリスマスの伝統や文化、食事についてご紹介していきます。
クリスマス・プディング
イギリスのクリスマスには欠かせないクリスマス・プディング(Christmas pudding)は伝統的なクリスマスケーキ。これは、ドライフルーツ、ナッツ、スパイスを練り合わせて作られた特製のプディングで、通常は12月25日に食べられます。
プディングには特別なコインや小さなおもちゃが入れられ、幸運をもたらすと信じられています。
クリスマスクラッカー
クリスマスクラッカー(Christmas crackers)も、イギリスのクリスマスでは伝統的なもの。これは紙でできた筒状の装置で、中には小さなおもちゃや紙帽子、ジョークが書かれた紙など入っているものも様々。クリスマスの食事の前に、家族や友人同士でクラッカーを割るのがパーティでの楽しみとなっています。
クリスマス・イヴのキャロリング
イギリスでは、クリスマス・イヴの夜にキリスト教の聖歌隊や地域の人々が教会や街中でキャロルを歌います。特にロンドンのトラファルガー広場でのキャロル・サービスが有名です。
クリスマスのスピーチ
イギリスの国王や女王がクリスマスに国民向けにテレビ放送を行うクリスマスのスピーチは、伝統的な行事の一つです。ジョージ5世の時から引き継がれているという言われているこのクリスマス・スピーチは国内外の出来事についてメッセージを伝える場として、多くの人々に親しまれています。
クリスマスの料理
イギリスでは、クリスマスディナーのメイン料理はローストされた七面鳥やガチョウが一般的です。その他にソーセージ、ベーコン、ローストポテト、チーズやビスケットなどがテーブルに並びます。
クリスマスライト
イギリスの家々や商業施設は、クリスマスのシーズンになると美しいイルミネーションで飾られます。特にロンドンのオックスフォードストリートやレーガントストリートは華やかです。
ウィンター・ワンダーランド
ロンドンのハイドパークにあるウィンターワンダーランドは、毎年、冬になると開催される期間限定のテーマパークで、毎年250万人もの人々が来場し、クリスマスマーケットやアトラクションが楽しめる人気のスポットになります。
クリスマスショーとパントマイム
クリスマスシーズンには、パントマイム(Pantomime)と呼ばれる劇場の舞台演劇が盛んに行われます。これは家族向けのコメディや物語で、キャラクターが歌やダンスを交えながら物語を進めます。
フランスのクリスマス
フランスでは、クリスマス・イヴの夜に家族で豪華な食事を楽しむのが一般的です。
特にクリスマスの夕食には鶏肉や鴨肉、フォアグラなどが登場し、デザートにはブッシュ・ド・ノエル(クリスマスの木をかたどったケーキ)が人気です。
クリスマスの朝には子供たちがプレゼントを開ける瞬間があり、サンタクロースは”Père Noël(ペール・ノエル)”と呼ばれています。
フランスのクリスマスは、豊かな食事や伝統的な習慣、美しい飾り付けで知られています。以下に、フランスのクリスマスの伝統や文化、食事について詳しく説明します。
レヴェイヨン
フランスでは、クリスマス・イヴの夜に家族が集まって豪華な食事を楽しむ習慣があります。これを「レヴェイヨン(Réveillon)」と呼びます。ローストした七面鳥の他にもトリュフ、フォアグラ、オイスターなどの高級食材が登場し、シャンパーニュなどと一緒に贅沢なメニューが用意されます。
またシーフードやエスカルゴなどもテーブルに並ぶこともあります。
ブッシュ・ド・ノエル
フランスのクリスマスには、「ブッシュ・ド・ノエル(Bûche de Noël)」と呼ばれるクリスマスケーキが人気です。これは、クリスマスの木をかたどったケーキで、チョコレートやクリームを使ってデコレーションされていて、とてもフランスらしいオシャレなケーキです。
ミサとキャロリング
フランスでもクリスマスのシーズンになると、キャロリングが行われます。特に教会の前や広場などで歌われることが多いです。
多くの教会では、ミッドナイト・ミサ(Messe de Minuit)が開催され、クリスマスの祝福が行われます。
キングケーキ
エピファニー (Epiphanie:1月6日公現祭)まで続くフランスのクリスマスシーズンには、「ガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)」と呼ばれるキングケーキが食べられます。中にはフェーヴ(陶器やプラスチックの小さな人形)が入っており、当たった人は王様や女王になると言われています。
イルミネーションとクリスマスマーケット
フランスの都市や町はクリスマスシーズンになると美しく飾り付けられ、派手なイルミネーションが街を彩ります。
クリスマスマーケットも各地で開催され、手作りのクリスマス飾りやお菓子、手工芸品などが販売されます。これらのマーケットは家族連れや友達同士で楽しむ場として人気があります。
クリスマス休暇
フランスでは、クリスマス休暇が一般的で、多くの人々が家族と過ごすために都市から田舎に戻ることがあります。これは、親しい人たちとの時間を大切にし、一緒に特別な瞬間を過ごす文化的な要素でもあります。
ドイツのクリスマス
ドイツでは、クリスマス市が人気のイベントです。市場ではホットワインや伝統的なクリスマスのお菓子であるレープクーヘン(Lebkuchen:蜂蜜を使ったケーキ)が楽しめます。また、アドヴェントカレンダーやアドヴェントヴルスト(wurst:ソーセージ)も12月に入る前から人気です。
また、クリスマス・イヴに家族で集まり、プレゼントを交換する習慣が一般的です。
クリスマスマーケット
ドイツはクリスマスマーケットで有名であり、11月末から12月末にかけて各地で開催されます。市場には手作りのクリスマス飾りやお菓子、温かいワイン(グリューワイン)が豊富に並び、家族や友人と一緒に訪れることが伝統となっています。
アドヴェントカレンダーとアドヴェントヴァイツェン
ドイツでは、クリスマスの準備がアドヴェント(Advent:降臨節)から始まります。子供たちはアドヴェントカレンダーを使って、12月1日から毎日1つずつ窓を開けながらクリスマスまでの日数を数えます。小さな窓を開けて中からお菓子や小さなプレゼントを毎日取り出します。
また、アドヴェントヴァイツェン(Weizen:ドイツの伝統的ビール)も人気で、家族や友人と一緒に楽しむことがあります。
アドヴェントリースとクリスマスツリー
家庭では、アドヴェントリース(Advent wreath)が点灯され、各週ごとに1本ずつろうそくが灯されます。
クリスマスツリーは通常は12月の初めに飾られ、キャンドルやオーナメントが飾られます。
またドイツの伝統的な装飾品にクリスマス・ピラミッドがあります。層が重なった円錐形の装置で、キャンドルの炎で回転します。クリスマスマーケットなどでよく見られます。
世界最古のドリスデンのクリスマスマーケットでは、木造の大きなクリスマスピラミッドが建てられることでも有名です。
クリスマスの食事
ドイツのクリスマス料理には、ブレンツェル (Stollen) と呼ばれるクリスマスケーキ、レープクーヘン (Lebkuchen) と呼ばれるスパイスの効いたクッキー、ヴァイツェンヴルスト (Weißwurst) と呼ばれる白いソーセージなどがあります。クリスマスディナーでは、ローストビーフやガチョウのローストなども一般的です。
教会でのクリスマスの祝祭
ドイツの多くの人々は、クリスマスイヴに教会に行き、特別なミサや祈りを捧げます。教会での祝祭は、信仰を深め、クリスマスの本来の意味を追求する大切な瞬間となっています。深夜にもミサが行われています。
クリスマスキャロル
ドイツではクリスマスキャロルもよく歌われます。有名なものに「きよしこの夜」(Stille Nacht)などがあります。
これらの要素が組み合わさり、ドイツでは温かく、伝統的で家族中心のクリスマスが楽しまれています。
まとめ
世界中でのクリスマスの祝い方や習慣は多様で、それぞれの国や地域でその伝統や文化を大事にしていることもわかります。
家族や友人と過ごすこと、特別な食事やお菓子、プレゼント交換など、共通の要素も存在しますが、その背景によって異なる要素が加わってくるのです。
クリスマスのイベントは、それぞれの文化や環境に根ざした素晴らしい伝統的なもの。様々な国のクリスマスを体感してみてくださいね!
こちらではフィンランドのクリスマスもご紹介しています↓↓↓
サンタクロースにも会える!フィンランド・ロヴァニエミのクリスマス