IKEAが最も伝えたい
「スウェーデンらしさ」の原点とは

IKEA外観

スウェーデンで生まれたインテリアの大型ショップ『IKEA』現在は日本でも愛され親しまれています。ところが、その設立はなんと今から70年以上も前になることを意外にもあまり知られていません。

スウェーデンのライフスタイルから繋がるインテリアデザインが低コストで実現されたIKEAの魅力を探ってみました。

IKEAの由来とその歴史とは

そもそもなぜ『IKEA』という名前なのかご存知でしょうか?

これは元々ある単語ではなく、造語で出来た名前になっています。スウェーデンでは「イーケア」と発音されていますが、日本では「イケア」、アメリカでは「アイキア」と発音されています。

このIKEAという名前の由来というのは、Ingvar Kamprad,Elmtaryd,Agunnarydの頭字語で、最初のIngvar Kamprad(イングヴァル・カンプラード)は創業者の名前、Elmtarydはその彼が育った農場の名称、そしてAgunnarydはスウェーデン南部のスモーランド地方 (Småland) にある彼の出身地の都市名になっています。

IKEAはこの創業者のイングヴァル・カンプラード氏が1943年にわずか17歳の時にペンや財布を扱う日用品販売店を展開するところから始まります。

彼の出身地であるスウェーデン南部のスモーランド地方というところは森や湖などもあり、とても自然溢れる地域です。

しかし当時は荒れた地でもあり、何もないところから開拓しなければならない環境だったため、人々は力を合わせて問題解決しながら生活していました。その開拓と問題解決の文化そのものがIKEAの思想にも受け継がれています。

IKEAの第一号店も1958年、スウェーデン南部スモーランド地方(Småland)のエルムフルト(Älmhult)にオープンしています。今では「IKEA Museum(イケア・ミュージアム)」となっており、IKEAのこれまでの歴史を伝える博物館へと生まれ変わっています。

ちなみに他にも『長くつ下のピッピ』という作品を書いた児童文学作家アストリッド・リンドグレンもここスモーランド地方の出身なのだそう。

 

IKEAのブランディング

一般的に企業や商品を進める上で、ブランディングが必要となり、そのロゴやカラー、キャラクター、キャッチコピーなど様々な要素がとても大事になってきます。

IKEAロゴ

このIKEAのロゴもこのように数年をかけて、変化を遂げています。

現在のロゴの青と黄色の組み合わせはIKEAが誕生した国、スウェーデンの国旗と同じ配色になっています。

ちなみにこの国旗は北欧諸国で使われているスカンジナビアン十字が青と黄色で配置され、配色の意味は青が澄んだ空、黄色(金色)がキリスト教と自由と独立を表しているとも言われているのです。

sweden flag

IKEAが掲げているビジョン、それは「より快適な毎日を、より多くの方々に」

そのビジョンを実現するためにIKEAが考えたのは、より家具も自分で組み立てることでパーツとして小型化し、平らなダンボールに家具をコンパクトまとめた「フラットパック」の採用でした。それをすることで物流の費用を抑えられるだけでなく、どのパーツを使用すれば良いかなども品番表示し、店内のブースの配置などもわかりやすく徹底することでスタッフを最小限にし、労働にも負荷をかけることなく、コストダウンに成功しました。

組み立てが苦手な人はそれが困難に感じるかもしれませんが、DIYが進んでいる現代には先駆けとなったと言えます。

そして何よりも北欧が誇るそのカラーの使い方。家具だけではなくキッズグッズやキッチン用品、ファブリックまで、IKEAだけでもコーディネートができる幅広い商品郡とカラーの使い方はその北欧のトレンドをいち早く身近で取り入れることもでき、洗練されたものを感じることができます。

IKEAインテリア
PHOTO : IKEA

 

IKEAの魅力

IKEAと魅力といえば、価格を超えたそのデザインと言えるでしょう。

店内の作り方は大きな建物の中に部屋のイメージごとにコーディネートされたブースが数ヶ所設置してあることで、そのままインテリアの参考にもなり、IKEAの家具イメージも合わせて記憶することができるのです。

そして何よりそのコーディネートを全てその場で購入することができるというところも利点です。

さらに売り場を進むとある店内のレストランにはスウェーデンの料理が並び、セルフ方式で北欧の食を楽しむことができるのも魅力ですね。

 

IKEAの日本進出

IKEA日本(株)を設立し、1974年には2店舗をオープンしますが、業績不振で1986年に実は一度撤退をしています。

当時の売り場面積は今より小さく、商品数も少なかったため、本来行われているIKEAの戦略とは異なっていたことも理由の一つでした。

そしてその約20年後の2006年に再び日本への進出をチャレンジしたのです。

その1号店は千葉県船橋のIKEA Tokyo-Bayでした。当時から日本はホルムアルデヒド(有機化合物)の規制が海外から見てもかなり厳しいものでしたが、IKEAは日本向けに商品の基準を引き上げる開発を行い、日本の成功へと繋げたのです。

2020年現在では九州から東北まで9店舗にまで拡大し、一気に全国から集まる日本でもメジャーな家具ブランドと発展しました。

 

IKEAの取り組み

そして2018年にはインドでも1号店がオープンします。

当時の採用募集には応募者の割合が男性80%に対し、女性は20%だったのだそうです。

なかなか女性の社会進出が認められていない中、IKEAも多くの人に親しまれ、採用を強化していく取り組みを進めることで今ではインドでの女性の応募も50%まで到達することができたのです。

これは各国々の社会全体における発展にも大きな希望を持てる取り組みになっていると言えると思います。

素材に関してIKEAはホームファニッシング製品に使用するプラスチックを2030年までにすべてリサイクルが可能な素材かリサイクル素材にするという目標を掲げており、レストランなどももちろん使い捨て商品ではなくリサイクル可能資源100%のものにすでに変わっています。

サスティナブルな未来に力を世界の中でもいち早く取り組んでいるところはさすがスウェーデンの思想が感じられます。

インテリアを大事に考えるところは北欧スェーデンの長く続く冬を家で快適に過ごすためのアイデアであり、またシンプルかつ機能的な家具や照明など飾らず好きなものに囲まれながら楽しむライフスタイルとその環境にまで配慮する取り組みはまさにスェーデンの考えに繋がるものと実感できます。

そしてこの考えがさらに国境を超えて愛され続けている理由なのだと確信できるのです。

 

IKEA公式 HP(日本語)
https://www.ikea.com/jp/ja/

IKEAカタログ

 

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