みなさんはSDGsやエシカルという言葉をご存知でしょうか?ここ最近、テレビなどでも度々耳にするようになってきました。
未来に向け、SDGsについて世界中で考える機会も多くなり、そしてエシカルは「エシカルファッション」や「エシカル消費」として使われるなど、これらは今ではこれからの社会に欠かせない言葉のひとつとなっています。
ではそこに繋がるデザインとはどのようなものになっていくのか考えていきます。
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SDGsとは?
最近、話題とされることも増えている『SDGs』(エス・ディー・ジーズ)
数年前まではあまり浸透しておらず、もしかすると一度はネットなどで調べてみたことがあるという方も少なくないのではないでしょうか?
2015年に開かれた国連サミットでSDGs(エス・ディー・ジーズ)は採択されました。これは2030年までに持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略で誰一人取り残さない、より良い世界を目指すための17のゴール(国際目標)とより具体的にした169のターゲット(具体目標)・そして232の指標で構成された目標になります。
この17のゴールには各分野における私達一人一人が考えて関わっていかなければいけないことがたくさん含まれています。
各国の取り組みや達成度がどうだったかスコア化され、毎年ランキングが発表されています。
4:質の高い教育をみんなに
9:産業と技術革新の基盤をつくろう
16:平和と公正をすべての人に
2020年の日本は、この上記3つが目標達成とされ、昨年の15位から順位は2つ落としてしまったものの対象の166か国中17位にランクインしました。
ちなみに1位〜3位まではスウェーデン、デンマーク、フィンランドと北欧の国々が上位を占めています。
また世界的にみても比較的達成率がなかなか困難な目標もありますが、残りの約10年で全て達成を目指すべく、より高い行動が求められています。
エシカルとの繋がり
エシカル(Ethical)とは一般的に「倫理的な」「道徳的な」という意味を持っており、法律というものさしで考えなくとも、多くの人々が正しいと思えることを指しています。
例えば、エコロジーの観点からリサイクルにおける考えは今日すでに根付いてはいますが、さらに一歩進んだ無駄な廃棄をださないなどの地球環境にも配慮をした考えとなっているのがエシカルと呼ばれるものです。
モノが溢れかえっているこの現代に本当の心の豊かさに繋がるものとは何かを一度立ち止まって考えてみるということもこの言葉から感じられます。
世界では年間約800万トンものプラスチックが、ごみとして海に流れ込んでいるとも推計されており、企業の多くもこの問題の取り組みについては掲げているところも多く、最近ではスターバックスなどのカフェでも廃棄問題を解決すべくストローのプラスチック製を廃止し、紙製のものに変更したり、スーパーやコンビニではビニール袋の無料化を取りやめ、有料化にすることで無駄なゴミを増やさないなど、様々な活動努力が行われています。
これはSDGsのゴールの中でも特に「12:つくる責任 つかう責任」は直結する項目でもありますが、その他にも「14:海の豊かさを守ろう」「15:陸の豊かさも守ろう」など、間接的に関わってくる項目も存在しています。
エシカルデザインとサスティナブル
各国で行われているライフスタイルやプロダクトデザインに関わる展示会においてもこのエシカルを重視した内容をテーマとして掲げるものがここ数年は特に増えてきています。
展示会ではその企業が重視しているトレンドや最先端の技術など展示を通して発表の場であり、ドイツのフランクフルトで毎年行われるホームテキスタイル展「Heimtextil」(ハイムテキスタイル)やフランスのパリで行われるインテリアやデザイン関連の展示会「MAISON & OBJET」などでも昨年はサスティナブル(Sustainable)の要素をテーマに取り入れ、かつデザイン性も高い商品の展示が増えています。
SDGsの頭文字にも使われているサスティナブルは「持続可能な」という意味を持っており、30年程前にアメリカでLOHAS(ロハス=lifestyles of health and sustainabilityの略。健康で持続可能な、またこれを重視する生活様式)という言葉が生み出され、次第にエコロジーを重視したこのロハスという言葉を通して、サスティナブルの思想が日本でも浸透していきました。
近年では、地球環境を壊すことなく維持しながら、環境資源を使い切ることのないよう、豊かな環境を未来に存続させようという意味で用いられるようになってきています。
ゴミを減らすための5R
Refuse(リフューズ) =ごみになるものを断ること。
Reduce(リデュース)=製品をつくる時に使う資源の量や廃棄物の発生を少なくすること。
Reuse(リユース)=使用済製品やその部品等を繰り返し使用すること。
Repair(リペア)=ものを修理して使うこと。
Recycle(リサイクル)=廃棄物等を原材料やエネルギー源として有効利用すること。
この5Rは日本でもすでに浸透している言葉になりますが、「リメイク」や「アップサイクル」と同じような意味をもつ、Repurpose(リパーパス)=別の目的のために再利用する、という言葉も最近では度々使われることもあり、破れたレザーやデニムをバッグにしたり、使い古したTシャツや服などの生地を新たにクッションやコースターとして活用したり、廃棄される予定の木製の物をドリンクボトルやまな板などに再利用されたりなど他の5Rから考えると様々なデザインの可能性に繋がるものであるように感じます。
未来を考えるエシカルデザイン
SDGsを通して、これからも私たちが生きていくこの地球での共存における未来を世界中のみんなで考えていこうというこの活動に、今日このエシカルデザインを取り入れることは欠かせないものとなっています。
そして良いデザインはもちろん、そのコンセプトや考え方に共感を持ってもらうことも重要となってきます。
さらにあらゆるアイデアの可能性にも広がっていくなっているようにも思えます。
これからの時代に様々なデザインを創造していく過程で未来に繋ぐモノを生み出す力として必要なものとも言えるのです。
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