ファブリックで
いま注目されている
地球に優しい素材とは

オーガニック生地

世界では環境問題に長年取り組んでいる国が数多くあります。特に北欧諸国ではエコライフやリサイクルに対する考え方は進んでおり、中でもスウェーデンはペットボトルの回収率が90%以上、レジ袋の有料化はもう50年以上前から始まっていたほど。

2016年の調査によると世界全体で消費されるペットボトルの量は約4800億本。これはなんと1分間に100万本、1秒間で約2万本相当が消費されることになるそうです。この数を見ると驚きの量ですよね!そしてこの数は現在もさらに増えつつあります。

最近、日本でもSDGsが取り上げられることが多くなり、エコロジーの観点で商品開発を進めている企業も増えてきたように思います。

そして今日、地球環境の観点から特にインテリアやファッションなどでも注目されているのが、リサイクル素材やオーガニック素材のファブリック。

インテリアファブリックはカーテンやクッション、テーブルリネンなど普段からも使うことも多い身近な存在でもあり、日々進化を続けています。

ファブリック素材の種類

では、そもそもファブリック(生地)の素材にはどのような種類があるのでしょうか?

カーテンやクッション素材などインテリアで使われているファブリックには洋服などと同様に様々な素材があります。

よく使われる一般的な素材としては化学繊維と天然繊維で分けられています。

生地

 

化学繊維の種類           

 

化学繊維は石油系を原料とする「合成繊維」と木材などに含まれているセルロースを薬品で溶かして再生する「再生繊維」が多く知られており、その他にもたんぱく質とアクロニトリルなどから作られる「半合成繊維」や金属やガラスから加工された「無機繊維」があります。

防水加工や撥水加工など様々な加工ができ、大量生産が可能で多くの色での繊維を生産することができるのも特徴です。リサイクル性も注目されています。

合成繊維ポリエステル、ポリウレタン、アクリルなど

再生繊維:レーヨン、キュプラなど

 

天然繊維の種類           

 

天然繊維は「植物繊維」と「動物繊維」に分類されます。丈夫で長持ちする素材も多く、吸湿性や保温性にも優れており、肌に優しいのも特徴です。

植物繊維麻素材、コットン(綿)など

動物繊維シルク(絹)、ウール(羊毛)、カシミアなど

 

注目される地球に優しいファブリック

様々な素材の種類がある中、最近では地球環境を守る取り組みにも繋がる素材が注目されています。

その中でも洋服などでも使用され、日常にも身近になってきている2つの素材をご紹介します。

 

リサイクルポリエステル        

 

最近、リサイクル素材として注目されているものにリサイクルポリエステルがあります。

一般的なポリエステルは石油成分から作られており、ペットボトルと同じ原料になります。

その仕組みを活かされて作られているのがリサイクルポリエステルです。

リサイクルポリエステル素材を製造するには、使用済みのペットボトルを溶かし、それを原料とし、リサイクルポリエステル繊維となり、糸に加工され、織られることでリサイクルポリエステル素材の生地となります。

大量に排出されているペットボトルを再利用することで環境問題に取り組んでいます。

ペットボトル

 

オーガニックコットン        

 

「オーガニック」とは化学肥料には頼らずに太陽・水・大地などの自然の恵みを生かして作られた有機農産物や加工食品のこと。

つまりオーガニックコットンとはこの方法で栽培されたコットンで、化学肥料や農薬、殺虫剤などを使わず、基準に定められている有機肥料よって土壌作りを行い、害虫を食べるてんとう虫などに助けてもらうなどして栽培を行います。

オーガニックコットン

そして認証機関で基準を満たし認定を受けたものがオーガニックコットンとして販売することができます。

通常のコットンと品質にはほぼ変わりはありません。しかしその栽培の方法は地球環境にはもちろん、その栽培に携わる人々やそこに住む人々の身体にも優しい素材と言えるのです。

 

まとめ

ファブリック素材は元来持つ、その風合いや機能を活かしながらも地球環境を守る取り組みも進んでいます。

最近では生地を染める手法にも化学塗料を使わずに昔からある、にんじんやよもぎなどの野菜や草木、またコーヒーや紅茶などを使用した自然染めと呼ばれる手法も増えてきています。

その素材の持つ背景を知ることで、毎日使用するものにも愛着も生まれ、一緒に環境問題にも取り組んでいけることで繋がる優しさも感じられるようにも思えるのかもしれませんね。

SDGsやそのデザインについてはこちらでもご紹介しています。↓↓↓
SDGsから考えるエシカルデザインとサスティナブル

Sponsored Links

 

コメントを残す