「クワイエット・ラグジュアリー」
静かに贅沢を感じるインテリア

Quiet Luxury

「クワイエット・ラグジュアリー(Quiet Luxury)」という言葉をご存じでしょうか?
元々はファッションなどで多く使われていましたが、最近では、派手な装飾や一目で分かる豪華さではなく、控えめで洗練された佇まいの中に漂う“上質さ”を大切にするインテリアスタイルのことでも使われています。
素材の質感、光の陰影、余白の美学を大切にし、使い込むほどに深みを増していく暮らしの道具や家具を選ぶ。
そうした選択が、日常に静かな豊かさをもたらします。
欧米の高級ブランドが提案するファッションスタイルとして知られる「Quiet Luxury」が、いま世界のインテリアシーンでも注目を集めています。

この記事では、クワイエット・ラグジュアリーの特徴や魅力、実際に取り入れるためのポイント、さらにビジュアル面での見せ方までを深掘りしてご紹介します。シンプルだけど贅沢、控えめだけれど存在感のある空間づくりのぜひご参考にしてください。

海外トレンドと「Quiet Luxury」

クワイエット・ラグジュアリーは、ヨーロッパや北米のインテリア業界で2024年〜2025年にかけて大きな注目を浴びています。
背景には「持続可能性」や「長く愛せるデザイン」への意識の高まりがあります。
ファッション同様、インテリアも「消費するスタイル」から「持続するスタイル」へ移行しているのです。世界の高級ホテルやラグジュアリーレジデンスでも、過度な装飾を排し、素材と光の美しさを活かした空間が主流になっています。

近年、世界のファッションやインテリア業界では「見せびらかす贅沢」から「静かに質を楽しむ贅沢」へのシフトが明確になっています。
特にパンデミック以降、人々は自宅で過ごす時間が増え、心身の安らぎや自己回復につながる空間づくりを求めるようになりました。その中で、Quiet Luxury は単なるスタイルを超え、ライフスタイル全体の価値観として広がっています。

ファッション業界では、ロゴを強調したアイテムよりも、素材や仕立ての良さで勝負する「ロゴレス・ラグジュアリー」が人気を集めています。
ラルフローレン(Ralph Lauren)やロロ・ピアーナ(Loro Piana)、ジルサンダー(Jil Sander)といったブランドなどは、静かで洗練されたデザインを提案し、SNSを通じて世界的に共感を呼んでいます。
その動きがインテリア業界にも波及し、目立つデザインよりも「長く使える普遍性」「素材が語る贅沢さ」が重視されるようになっているのです。

また、ヨーロッパの住宅やホテルデザインでは、石材や木材の質感を活かした落ち着いた空間が支持され、アメリカのラグジュアリーマーケットでも「余白の美学」「サステナブルなラグジュアリー」がキーワードとして注目を浴びています。
世界的な価値観の変化と同時に、Quiet Luxury は「持続可能性」と「心の充足」を結びつけるスタイルとして、今後さらに重要性を増すといえるでしょう。

 

クワイエット・ラグジュアリーの4つの特徴

 

 素材の力を最大限に活かす    

リネン、コットン、ウールといった天然素材や、ウォルナット・オークなどの無垢材、大理石や真鍮といった経年変化を楽しめる素材が主役になります。
派手なデコレーションは不要で、素材そのものの質感が空間を語ります。
例えば、無垢材の床は時間が経つほどに艶を増し、大理石のテーブルは微細な模様が唯一無二の美を見せてくれます。これらを生活の中に取り入れることで、使うたびに「心地よさ」と「安心感」を感じられるのです。

Quiet Luxury

 

色はニュートラル&落ち着きのあるトーン  

ベージュ、ホワイト、グレージュ、グレーなどのニュートラルカラーが基本です。
彩度を抑えたカラーは、空間全体に落ち着きをもたらし、心を静める効果があります。その上で、ポイントとしてボルドーやネイビーなどの深い色を差し込むことで、空間全体にメリハリが生まれます。
静けさの中にある「凛とした強さ」が、クワイエット・ラグジュアリーの魅力です。

Quiet Luxury

 

タイムレスなデザイン    

流行を追わず、長く愛せるデザインを選ぶことが重要です。
例えば、バルセロナチェアやイームズチェアのように数十年経っても色褪せない名作家具、北欧の木工家具、職人の手仕事によるオーダー家具などがその代表例。
これらは年月を重ねても価値が下がるどころか、むしろ暮らしに馴染み、愛着を深めていきます。

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静けさを感じさせる空間演出    

「余白」はクワイエット・ラグジュアリーの本質です。物を置きすぎず、空間に呼吸を与えるように家具を配置します。
さらに照明は直接光ではなく間接光を中心に設計し、壁や天井に反射した柔らかな光が落ち着きを演出します。音や香りも含めて五感を満たすことが、静けさの中の豊かさにつながります。

Quiet Luxury

 

実践アイデア:小さな工夫で始めるクワイエット・ラグジュアリー

本物の素材を1つ取り入れる   

家具や建具の一部に無垢材を使う、キッチンカウンターに天然石を採用するなど、小さな部分から取り入れると空間全体に上質さが広がります。壁材に漆喰や珪藻土を選ぶのも効果的です。

光をデザインする    

ダウンライトやペンダントライトに加えて、間接照明や壁面を照らすライティングを組み合わせると、奥行きのある静かな雰囲気を演出できます。窓の位置やカーテンの素材を工夫することも重要です。

空間の余白を活かす   

家具を詰め込みすぎず、床や壁を見せることで「静けさの余韻」が生まれます。インテリアデザインでは、建築的に壁面収納を組み込み、生活感を隠す工夫がQuiet Luxuryに直結します。

季節の要素を取り入れる 

床材にウールやリネンのラグを敷き替えたり、壁に掛けるアートをシーズンごとに変えるなど、小さな工夫で空間に静かで豊かな表情が加わります。建築的には外部とつながる大きな窓や縁側的なスペースも有効です。

古いものを再生させる  

古い家具を新しい空間に合わせてリメイクしたり、建具や柱をそのまま残して素材の経年変化を楽しむ。新築でもアンティーク建材を一点取り入れるだけで、奥行きのあるラグジュアリーを感じられます。

Quiet Luxury

まとめ

クワイエット・ラグジュアリーは「静けさの中にある豊かさ」を感じさせるインテリアスタイルです。海外のトレンドから広がり、日本の住宅やライフスタイルにも取り入れやすい要素が多くあります。

その鍵は、素材の質・光の演出・余白の美学・建築的な工夫。必ずしも高価なものを揃える必要はなく、身近な部分から始められるのが魅力です。
少しずつ取り入れることで、住まいは日常を超えた「静かな贅沢」を纏う空間に変わるはずです。


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