フランスに誰もが
惹かれてしまう理由
〜パリの街並み編〜

パリのカフェと街並み

華やかな印象の国、フランス。

そして、その国の中心にあるのが、深い歴史がありながら洗練された街、パリ。

そんな誰もが憧れる風景のフランス・パリの魅力は一体どんなところにあるのか、美しい街並みになるまでの歴史などご紹介していきたいと思います。

古き良きパリの街並み

パリコレやミシュラン発祥の地でもあることでもわかるようにファッションやグルメの流行の発信とも言われている街、フランス、そしてパリ。

セーヌ川を中心に左岸・右岸に広がっているその街並みは絵になるほど美しく、また船のクルーズで優雅に食事しながら昼間の綺麗な景色や夜もライトアップの風景を楽しめるのも魅力です。

街の中には古い建物を改修したホテルや歴史あるカフェなども多くみられ、古き良きデザインと現代のトレンドを取り入れたモダンスタイルがバランスよく融合しているところがまた不思議な雰囲気で惹きつけられます。

パリの街並みを作り上げている建物には1階部分にショップやカフェが入っていることが多く、2階より上にいくとアパルトマン(appartement)となっていて、そのデザインが建物が道に沿って並び、街の風景を作っています。

ヘミングウェイやピカソなど、たくさんの有名な小説家や画家が好んで通いつめたとされるカフェが今でも数多く残っており、そこは一般の人でも普通に訪れることができるのです。さすが伝統を愛する街という感じです。

 

パリの住まい方

フランスでは古く歴史のある家、またパリなどの都会では古いアパルトマンが多く、築100年以上経っている建物がほとんどそこでみんなそれぞれ好みのインテリアを合わせてオシャレに住んでいます。

特にアパルトマンは古い建物も多いので設備などのトラブルも少なくはないようですが、エントランスなどに歴史を感じるアール・デコのデザインを取り入れていたり、アンティークなペンダント照明がついていたりなど細部にわたってこだわりも多くみられます。エレベーターなどもハイテクなものではなく昔から使用されているレトロアンティークなスタイルなものも今でも多く存在します。

ちなみにエレベーターに乗ると、フランスでは日本でいう1階部分をRC(rez-de-chaussée の略。グランドフロアという意味)や0などと表記され、その上の階から1階、2階と表記されています。おそらく、グランドフロアから1番目の階、2番目の階という意味合いなのかなと思いますが、ヨーロッパの多くの国ではこのような形式になっています。

歴史ある建物の部屋には自分好みの家具や照明などを調和させてハイセンスなインテリアを作り出します。それには住まう、暮らしということに関しては日本と比べると人生においての比重が高くあることが納得できます。

広い通りに面し、窓の高さもほぼ揃った形で綺麗に建ち並ぶアパルトマンやホテル、そして美しく配置された街灯が街並みを作っているパリの街もここまでの姿になるまでには、かつて歴史上で大きな改造計画があったからなのです。

 

19世紀のパリ大改造計画

現在のパリの街並みの基礎となったのは、19世紀のパリ大改造計画があったことでした。

それ以前のかつてのパリは生活環境や都市衛生が、かなり悪い状態でした。

高さのある多層の建物が細い道を挟んで並んでいたため、中層や低層にはほとんど光が当たらず風通しも良いとは言えない状態にあり、人々が街に生ゴミや廃棄物を放り投げていくため、雨水と共にセーヌ川へ流れてしまい、水も汚染されてしまっていました。住民はセーヌ川の水を飲料水としても使用していたこともあり、病気なども蔓延してしまったのです。

その当時のセーヌ県の知事に就任したジョルジュ・ウジェーヌ・オスマン男爵はこれを問題視し、ナポレオン3世の構想に沿ったパリ大改装計画の実施に本腰を入れるのでした。

それには街全体の衛生状態をよくすることと、そのために光と風を入れることを目的として掲げられ、幅員の広い道路、さらには凱旋門や広場から放射状に広がる大通りなどを建設し、その後、今ではパリのイメージともなる街灯も増やされました。

また水道などの整備などに取り組み、公園などの緑化や、建物の内側には中庭も設けられ、開放的かつ衛生的な街が作られていきました。

街全体もシンメントリーで統一的な都市景観となるような手法も手掛けたのです。そして新しく作られたアパルトマンは天井高も4~5mと非常に高く設計、そこに縦長の窓を設けられ、光も入りやすくなるように作られました。

19世紀の間だけでも、パリでは万博が1855年・1867年・1878年・1889年・1900年と5回開かれ、その頃作られた建物は今でも多く残っています。

 

パリの街並みの魅力とは

洗練されたデザインやファッションなど新しいものが常に発信される街でありながら、今でもこの街並みを大切に守り続けているパリ。芸術の面でも盛んで、ルーブル美術館やオルセー美術館、オペラ座など多くの美術館や舞台などがいつでも楽しめる貴重な街でもあります。

そして、どこか幻想的で様々な芸術家からも愛された街。様々な歴史を振り返りながら街並みを歩いてみると、より新たな魅力が感じられるかもしれません。

エッフェル塔と夕暮れ

 

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